のんびりまったり無法地帯
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前に別垢持ってた時にプライベッターにアップしていたもの。序章っぽい。
本編前のアナトリアの傭兵の心情みたいな。
アナトリアの傭兵×フィオナ風味。
最後の表現我ながらこっぱずかしいんだけど彼は目覚め当初混乱して
こう思っててもおかしくないよなあと思ったので。
本編前のアナトリアの傭兵の心情みたいな。
アナトリアの傭兵×フィオナ風味。
最後の表現我ながらこっぱずかしいんだけど彼は目覚め当初混乱して
こう思っててもおかしくないよなあと思ったので。
この戦いはすべてーーのために。
自分がレイヴンとして戦ってきたのはただ生きるためだった。
生きるためには金が必要だ。ただそれだけのためにACに乗り、武器を持ち、与えられた任務をこなす。本当にただそれだけのためだった。気づけば周りから伝説と呼ばれるようになったが、それでも自分の戦う理由は変わりなく、伝説という肩書きと共に戦う意志が高みに昇ることもなく、ただ生きるためだけに戦い続けた。
そんな中でACのスペックを遙かに上回るACネクストが生まれ、世界の常識がひっくり返り、伝説はあっさりと紙屑のようにくしゃくしゃになる。
これまで積み上げてきた経験も技術も何もかもがネクストには一切通じないくせに、向こうの攻撃はそれをあざ笑うように全てが自分に届いてくる。
伝説をいとも簡単に潰したその機体はそのまま目もくれず、すぐに次のターゲットへの攻撃を開始していた。
ああ、こんなものか、と思った。
生きるために戦場に立ち、人を殺し、誰かを裏切り、金の為に任務遂行を優先してきた人間の末路がこれだ。
むしろ相応しいのか、自分には。
生に執着していると思っていたのにいざ訪れた死期を冷静に受けとめていることに、自分でも驚いた。機体は相手の攻撃をもろにくらったおかげで大破し、コアからコックピットが露出してしまっている。体はもう感覚がない。
漂う緑色の粒子と濁る太陽の光を浴びながら、鳴り響く銃声を鎮魂歌として、人生の終わりを迎えるためにゆっくりと目を閉じた。
そんなふうに自分は死んだと思っていたものだから、目が覚めてしばらくはその状況に混乱していた。目の前にいる女性を迎えの天使と勘違いするくらいには。
そうして出会ったのだ。彼女と。
2015.06.12
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